目次
なぜ社会で伸び悩むのか?「分かったつもり」の危険な落とし穴
【歴史編】:ノート見開きの「手作りマイ年表」で時系列を攻略する
【地理編】:「スーパーのチラシ」と「白地図」で地理的センスを磨く
自分で手を動かした経験が、本番の強い力になる点
秋が深まり、受験直前期を迎えているご家庭も、これから新学年に向けて準備を進めているご家庭も、日々の学習サポートにも力が入っていることと思います。
特にこれからの直前期、
「模試の偏差値が乱れて焦ってしまう」
といったご相談の他に、社会の勉強法についてのご質問を多くいただきます。
実は社会という科目は、直前期の今からでも「手をかけた分だけ素直に点数が上がってくれる」非常に頼もしい科目です。
算数で少し手こずったとしても、社会や理科でしっかり得点を稼ぎ、全体のマイナスを十分にカバーすることも可能です。
今回は、名門指導会が定例で行っている講師たちとの研究会の中で、プロの講師陣が明かしている「社会の成績を劇的に伸ばす学習ポイント」について、歴史と地理の具体的な勉強法と親御さんの関わり方までを詳しくお届けします。
なぜ社会で伸び悩むのか?「分かったつもり」の危険な落とし穴
「塾の授業を聞いた直後は理解しているはずなのに、テストになると点数が取れない」
「いくら覚えてもすぐに忘れてしまう」
……そんなお悩みを抱えていらっしゃいませんか?
伸び悩んでいるお子さんの多くは、先生や家庭教師の説明を聞いて「その場で分かった気になって満足してしまう(先生に寄りかかってしまう)」という状態に陥っています。
受動的に話を聞くだけでは、知識は頭の中に定着しません。
テストで再現できる本物の学力にするためには、「子ども自身が手を動かし、自分から積極的に知識に関わること(手作業)」が何よりも重要です。
では、具体的にどのように手を動かせばよいのか、歴史と地理に分けて見ていきましょう。
【歴史編】:ノート見開きの「手作りマイ年表」で時系列を攻略する
歴史の学習が進むと、特に江戸時代のように長い時代に入ったあたりから、似たような人物名や出来事がたくさん出てきて混乱してしまうお子さんが増えてきます。
1. 市販のテキストや年表では足りない理由
塾のテキストは、政治、経済、文化といった「テーマ別」に知識がまとめられていることがよくあります。
そのため、お子さんの頭の中で「時代の全体像」や「出来事の年代順の流れ」が整理されにくいという弱点があるんです。
また、テキストの巻末にある完成された年表をただ眺めるだけでも、なかなか頭には残りません。
2. 「ノートの見開きマイ年表」の作り方
そこで効果的なのが、「ノートの見開きを使った手作り年表」です。
↓
手順②:塾テキストの「太字レベル」を年代順に並べる 途中で起きた重要な出来事や、テキストで強調されている太字の用語を、必ず「年代順」に書き出していきます。
↓
手順③:人物とエピソードを付け足していく 出来事の横に、関わった人物名や「その人物が何をしたのか」「どんな特徴があったのか」というエピソードを書き加えていきます。
このようにして、後から分かったことや新しく習った知識をどんどんマイ年表に書き足し、自分だけの年表を完成させていくのです。
3. マイ年表作りの効果
自分で手を動かして作った年表は、「テキストの丸暗記」とは全く違った「自分なりに理解した知識の地図」になります。
これを一から作ることで、頭の中の知識がすっきりと整理され、中学受験でよく出題される「出来事の並べ替え問題」にも自然と対応できるようになります。
近年の入試の歴史では極端に細かいマニアックな知識は求められませんから、この「全体の流れと重要人物の手作業整理」ができるだけで、得点力はガラリと変わります。
【地理編】:「スーパーのチラシ」と「白地図」で地理的センスを磨く
小4・小5で学ぶ地理において、単に都道府県名や県庁所在地、特産品を丸暗記させようとすると、子どもはすぐに飽きてしまいます。
地理で最も大切なのは、「へぇ〜!そうなんだ!」という身近な驚きと興味関心です。
1. スーパーのチラシから始まるストーリー学習
地理のきっかけ作りとしておすすめなのが、ご家庭にある「スーパーのチラシ」を活用することです。
チラシには食材の産地が書かれています。
例えば、東京のスーパーのチラシなら
「実は東京がブルーベリーの生産量日本一(1位)なんだよ!」
大阪のものなら
「大阪産のデラウェア(ブドウ)があるね!」
といった身近な話題を振ってあげることができます。
すると子どもは「えっ、東京でブルーベリー!?」「大阪でブドウ!?」と驚きますよね。
そこから、理由のストーリーへ繋げていくのです。
↓
「東京や埼玉は関東ローム層という火山灰地だから、水はけが良すぎて田んぼでお米を作るのが難しかったんだよ」
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「だから畑作で陸稲(おかぼ)や小麦を作ったり、大根などの冬野菜や、水はけが良い場所を好む果物・家畜を育ててきたんだね」
↓
「だから武蔵野うどんやラーメン、東京牛なんていうものもあるんだね」
このように、「産地(事実)→地質・気候(理由)→歴史や食文化(背景)」というストーリーで繋げてあげると、知識が一気に生きたものになります。
上記のような知識を親御さんが全てつけておくことは非現実的ですが、今はインターネットの検索技術も非常に進化しているので、どんどん掘り下げて検索し、お子さんと一緒に知識をつけていくことも可能ですね。
2. 「白地図への手作業書き込み」で総合的に結びつける
理由が分かったら、ここでも「手作業」の出番です。
日本の白地図を用意し、発見したことや特産品、地形の特徴を子ども自身にどんどん書き込ませましょう。
「東京=ブルーベリー、小麦、武蔵野うどん」
「関東ローム層=火山灰」
といった情報を自分の手で白地図に落とし込んでいくことで、「この地形と気候だから、この特産品ができるんだ!」という地理的な感覚(総合的な結びつき)が身体に染み込んでいきます。
自分で手を動かした経験が、本番の強い力になる
社会という科目を、ただ教科書を暗記するだけの退屈な作業にしないよう意識しましょう。
【地理】身近なチラシの「驚き」から入り、白地図にどんどん手作業で書き込む
この2つの「手作業」を取り入れるだけで、お子さんの頭の中にあるバラバラだった知識が一つに繋がり、社会が得意科目に変わっていきます。
受験直前期のお父さん、お母さん、焦る気持ちはあるかと思いますが、社会は今からでも十分に伸びる「宝の山」です。
ぜひ今夜からでも、白地図やノートを広げて「一緒に手作業で整理する楽しさ」を味わってみてください。
お子さんが本番で最高の笑顔を咲かせられるよう、心から応援しています。
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