目次
過去問演習はいつから始めればいい?
過去問は「今の学力を測るテスト」ではなく「出題傾向を知るテキスト」
過去問演習の環境づくり 「本番の空気」を家庭で再現する技術
9月に入りましたね。
そろそろ志望校の過去問演習をスタートさせるご家庭も多いのではないでしょうか。
今日は、過去問演習で親御さんが絶対にやってはいけないことと、正しい心構えをお伝えします。
過去問演習はいつから始めればいい?
一般には10月くらいからスタートするのがいいとされていますが、下記のような特徴のある学校や科目に関しては、少し早めに始めることをおすすめしています。
1. 長めの記述式回答が多いなど、特徴のある国語の問題を出題する学校。
2. リード文が非常に長く、読ませてその場で考えさせる形式の、初見の問題をよく出題する学校。
3. その他、他校にはない独特な出題形式や、解答形式を出題する学校。
このような視点で見ると、早めに過去問対策に入ったほうがいい学校、および科目などは下記のようになります。
・麻布の算数・国語・理科・社会
・桜蔭の国語・算数
・栄光学園の算数・理科
・筑駒の算数・国語
・武蔵の国語・理科
・渋幕の算数・理科・社会
・渋渋の理科
・学習院女子の国語・理科
・海城の理科・社会
しかし、9月に過去問対策を始めてみると、その結果に多くの親御さんが驚かれます。
「合格最低点に100点も届かない」
「受験者平均点の半分も取れない」
「こんな点数で本当に受かるのでしょうか」
というご質問を、この時期には例年多くいただきます
最初にお伝えしておくと、9月の時点で志望校の過去問で合格点が取れる子なんて、全受験生の1割もいません。
合格最低点に届かないのは当たり前なのです。
過去問は「今の学力を測るテスト」ではなく「出題傾向を知るテキスト」
多くの親御さんが陥る勘違いは、過去問を「合格可能性を判定する実力テスト」だと思ってしまうことです。
だからこそ、点数の低さにショックを受け、中には子どもを問い詰めてしまうケースもあります。
過去問の本当の位置付けは、「志望校からのメッセージ(出題傾向や出題形式など)が詰まった解説書」です。
学校によって、求める生徒像は全く異なります。
「計算力と処理スピードを求める学校」
「じっくり考えて記述させる学校」
「知識の深さを問う学校」
など様々です。
9月の過去問演習の目的は、まずは点数を取ることではなく、「この学校はどんな聞き方をしてくるのか」「自分の得意な形式か、苦手な形式か」という「相手の姿を知ること」にあります。
点数が低かったら、「今の実力ではこの学校の求めるレベルとこれだけ離れているんだね。じゃあ、どの単元を埋めれば届くかな?」と、課題を見つけられたことをポジティブに捉えるようにしましょう。
点数に一喜一憂するのではなく、今のお子さんの位置、状態を知る手がかりにして、着実に進むことを目指しましょう。
過去問演習の環境づくり 「本番の空気」を家庭で再現する技術
過去問に取り組むときは、できるだけ「本番と全く同じ環境」を家庭内に作り出すことを意識しましょう。
具体的には以下の4つを守ります。
1. 問題用紙・解答用紙は必ず「実物大(A3など)」に拡大コピーする
小さなB4やA4のまま解かせると、書き込みの余白感が変わり本番で戸惑います。
ネット上には四谷大塚の「過去問データベース」などのように、現物のPDFを入手できるサービスもありますから、それらをダウンロードして、本物と同じ環境で演習するのがいいでしょう。
2. 算数の途中式を書くスペース、国語の記述の枠の大きさを体感させる
市販されている過去問集などは、紙面にうまく収まるように、計算や図などを書くスペースが極端に小さくなっています。
国語の記述式解答の解答欄にしても、実物とはかけ離れた大きさになっているケースが多いですから、演習は実物で、解説は市販の過去問集の解説を使う、という使い分けがいいでしょう。
3. 時間を厳密に測り、残り時間を意識させる
タイマーではなく、本番同様のアナログ時計を置くようにしましょう。
「あと少しで解けるから」など、家庭で過去問演習をしていると、ついつい時間にルーズになりがちです。
入試では当然、時間の延長など1秒もありませんから、家庭での過去問演習のときもしっかり時間を計り、本番と同じ時間で解かせるようにしましょう。
4. 静かな環境を作り、途中でトイレに行ったり飲み物を飲んだりさせない
本番と同じ緊張感の中で解くからこそ、「残り5分でどの問題を捨てるか」「見直しをどう行うか」という実戦的な「試験の受け方(立ち回り)」が身につきます。
ぜひ本番の会場を演出してあげてください。
中学受験生の皆さんが、それぞれに効果的な過去問演習・苦手科目の克服が出来るよう、応援しています!
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