【中学受験】夏を前に、あらためてテスト直しについて考えてみましょう(算数・国語編)

西村則康近影

西村則康 名門指導会代表

40年以上、難関中学・高校受験指導一筋のカリスマ家庭教師。
「なぜ」「だからどうなる」という思考の本質に最短で入り込む授業を実践している。受験を通じて親子の絆を強くするためのコミュニケーションをアドバイス、コーチング手法も取り入れ、親子が心底やる気になる付加価値の高い指導を行う。

目次

【算数】「ミスの原因」を3つに仕分けし、次への具体的行動を決める
【国語】「なんとなく」を排除し、本文と選択肢の「根拠」を突き合わせる

みなさんは、お子さんのテストが返ってきたとき、みなさんはまずどこを見ますか?
点数や偏差値、順位はもちろん気になりますね。

もちろん大事なのは点数や偏差値だけでなくその内容ですから、いっしょに見直しているという方も多いと思います。

そこで今回から2回、4教科それぞれの具体的なテスト直しのポイントを、あらためてお伝えしたいと思います。

今回は算数と国語編です。

【算数】「ミスの原因」を3つに仕分けし、次への具体的行動を決める

算数のテスト直しで最もやってはいけないのは、「解説を読んで納得し、式をノートに写して終わり」にすることです。
これでは「分かった気」になっただけで、次に同じ問題が出たときにまた解けません。

算数で大切なのは、「なぜ間違えたのか」の原因を徹底的にあぶり出すことです。

まずは、間違えた問題を次の3つのパターンに仕分けましょう。

・パターン①:計算ミスや問題文の条件の読み落とし(ケアレスミス)
・パターン②:途中で解き方が分からなくなった(知識・定着の不足)
・パターン③:問題の意味すら全く分からなかった(難問・思考力不足)

親御さんが「またケアレスミスして!」と怒ってもミスは減りません。
ミスをなくすには、「次はどんな行動をするか」という具体的なルールを決めることです。

たとえば

「問題文の『1人に5個ずつ配ると3個余る』といった条件に必ず丸をつける」
「式は2行にまとめず、1行ずつ丁寧に書く」
「ひっ算は問題用紙の余白や計算スペースに大きく書く」

といった行動ルールを、お子さん自身に決めさせるのです。

パターン②のように途中で手が止まってしまった問題は、根本的な理解が不足しています。
解説を読んで「あぁ、そうか」で終わらせず、塾のテキストの該当単元に戻り、基本問題や数値替えの類題をもう一度解き直すことが必要ですね。
「解き方のプロセス」を自分の言葉で説明できるようになるまで落とし込むことが、算数の正しいテスト直しです。

パターン③の難問は、今の段階では「バッサリ捨てる」という勇気も必要です。

【国語】「なんとなく」を排除し、本文と選択肢の「根拠」を突き合わせる

国語のテスト直しで、「間違えた記号の横に、赤ペンで正しい記号の『ウ』とだけ書いて終わり」にしているケースを本当によく見かけます。
これではテスト直しではなく、ただの「作業」になってしまいます。

国語のテスト直しとは、解答に至るまでの「思考の軌道修正」をすることなんですね。

国語が得意ではない子の多くは、選択肢を「なんとなくの雰囲気」で選んでいます。

テスト直しでは、正しい消去法を実行するようにしましょう。

自分が選んで間違えた選択肢と正解の選択肢の文だけでなく、すべての選択肢に関して、読点(、)ごとにスラッシュ(/)で2〜3のパーツに区切ってみましょう。
そして、「このパーツは本文の〇行目と一致するからマル」「このパーツは本文の内容に合致していないからバツ」というように、本文の記述と1対1で突き合わせる作業をします。

大事なのは「本文にそのままの表現で書かれていないからバツ」ではなく「本文の内容に合致していないからバツ」ということです。
難しい問題になるほど「同じ意味だが本文とは別の言葉で表現されている」といったことが多くなるのは言うまでもありません。

記述問題でバツや減点になった問題については、模範解答を丸写ししてもあまり効果はありません。
塾の解説に載っている「部分点の基準(要素)」を確認しましょう。

「原因の記述で2点」「心情の記述で3点」というように、記述は要素の組み合わせです。お子さんの答案と見比べて、「どの要素が足りなかったのか」、そして「その要素は本文のどこに隠れていたのか」を引き算のように確認していく。
この地道な作業が、国語の記述力を確実に引き上げます。

いかがでしょうか。

テスト直しをお子さん任せにしているというご家庭は特に、親御さんが協力してあげることでテスト直しがぐんと成績を押し上げるケースが多いので、ぜひ参考にしていただければと思います。

次回は理科・社会について考えてみたいと思います。

       

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