実力テストで得点する力~低学年でしておきたいこと~

西村則康近影

西村則康 名門指導会代表

40年以上、難関中学・高校受験指導一筋のカリスマ家庭教師。
「なぜ」「だからどうなる」という思考の本質に最短で入り込む授業を実践している。受験を通じて親子の絆を強くするためのコミュニケーションをアドバイス、コーチング手法も取り入れ、親子が心底やる気になる付加価値の高い指導を行う。

目次

1. 実力テストで結果が出せない原因は…
2. 「基礎概念力」とは何か?どうすればつけられるのか
3. 高学年の実力テストで力を発揮できるよう準備しよう

前の週に習った内容の確認テストでは毎回点が取れるけれど、月に一回の実力テストでは点が取れない・・・・・・。
そう悩むお子さんが時々います。

たとえばサピックスで言うなら、デイリーチェックテストでは合格点が取れるのに、マンスリーでは平均以下になってしまう、というような状況ですね。

もちろん範囲の狭い確認テストも良いに越したことはないですし、それさえ毎回クリア出来ない子もたくさんいます。

ここでは、そんなお悩みについての解決法を考えてみたいと思います。

1. 実力テストで結果が出せない原因は…

毎週の到達度チェックテストで合格点が取れているということは、とにもかくにもお子さんが自分なりに努力していることの現れですから、まずそのことは認めてあげてください。
しかし本番はもちろん範囲のない実力試験ですから、ふだんから実力テストでもしっかり点が取れるのが当然理想ですよね。

それでは、(確認テストでは得点出来るのに)実力テストになると良い結果が出ないケースの原因は何なのでしょうか。

この場合に多いのは、ご本人や親御さんが目先の点数にとらわれ過ぎているパターンです。

これは、「てっとり早く」得点出来るようになりたい、もしくは「目の前のテストで」とにかく得点出来るようになりたいと、授業で習う内容の深い理解や定着よりも、付け焼き刃的な学習で「暗記」や「解法のパターン化」を優先してしまうことで起こります。

3、4年生くらいまでなら、実力テストでもそのやり方である程度対応出来ます。
しかし5、6年生ともなると、作業的な学習や、暗記・解法パターンの取得だけでは毎週の確認テストくらいは何とかなったとしても、実力テストにはまるで通用しなくなってきてしまいます。

中学年後半~高学年の実力テストに対応するには、解法の理屈部分まで説明出来るほどの「深い理解力」と、それを自由自在に使える「応用力」が必要になりますが、それらを形成するには、もっと以前の段階での「基礎概念力」の習得が欠かせません。

2. 「基礎概念力」とは何か?どうすればつけられるのか

「基礎概念力」とは、たとえば「8+5はなぜ13なの?」というような、理屈の部分を理解出来ること。
「なぜそうなるのか」「なるほど!そうか!」という経験を重ねることで得られます。

これは高学年になってから急に身につけるのは難しいですから、低学年の学習段階から常に心がけておくと良いと思います。

たとえば旅人算であれば、実際に子どもを自分と向かい合って立たせて、ヨーイドンで一緒に歩き出すと、どこかでドンとぶつかりますね。

このように、子どもが本来持っている「身体感覚」に教科内容をつなぐ作業が基礎概念力を育んでくれるのです。

公式や解法の丸暗記、テストに出そうな問題の単純演習の繰り返しでは、そのような力は育まれませんし、深い理解や、自由自在に応用が利く本当の実力も身に付きません。

ですから範囲の決まったチェックテストではある程度得点できても、実力試験で少し違う角度から問われたり、他の解法と組み合わせて複雑にした出題をされたりしてしまうと、もう手も足も出なくなってしまうわけですね。

そこで、面倒で遠回りのようでも、低学年のうちから「基礎概念力」を育めるような経験をたくさんさせてあげてほしいと思っています。

たとえば算数であれば、おつかいをさせたり、一緒に買物に行って支払ったりするときに現金を使うこと。
電子マネーの影響もあって、3年生でも10進数が分からない子が増えていますが、頻繁に小銭で買い物させてあげることで、それが身体感覚として自然と身に付きます。
もちろん指を動かして計算するそろばんも良いですね。

立体図形も苦手な子が多い分野ですが、これは低学年から台所で料理をするときに、大根や人参を切らせてあげるのがおすすめです。
色々な切り口が出来るように声掛けしながら楽しくお手伝いさせてあげることで、いつの間にか立体図形の感覚が身に付きます。

3. 高学年の実力テストで力を発揮できるよう準備しよう

このように、先取り学習や机に向かう勉強だけではなく、頭を使い、体を使う経験のすべてが学びにつながると考えてほしいのです。

いずれ高学年になったとき、毎週の確認テストだけでなく「実力試験」でも良い結果を出し続けられるようになるには、低学年から公式や漢字や年号を何個覚えられるかに躍起になることよりも、数字化や測定はしにくい「基礎概念力」をどれだけ養っておいてあげられるかの方がずっと重要だということを、ぜひ覚えておいていただけたらと思います。

       

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