【中学受験】2026時事問題、対策のベストタイミングは今!

西村則康近影

西村則康 名門指導会代表

40年以上、難関中学・高校受験指導一筋のカリスマ家庭教師。
「なぜ」「だからどうなる」という思考の本質に最短で入り込む授業を実践している。受験を通じて親子の絆を強くするためのコミュニケーションをアドバイス、コーチング手法も取り入れ、親子が心底やる気になる付加価値の高い指導を行う。

目次

夏の終わりは重大ニュースを振り返るベストタイミング
2026年夏までの、気になる話題は?
色々なニュースに触れ、自分なりの意見を持とう!

中学受験の社会科で差がつく分野のひとつ、『時事問題』。

近年はテストの最後にオマケ的に出題されるどころか、大問一つ~二つほどのボリュームが割かれることも多くなりました。
中には試験問題全体がひとつのテーマで貫かれ、地理、歴史、公民などのあらゆるジャンルからテーマに絡めて問われるスタイルもよく見られます。

また、ひとつの時事テーマから特定の切り口や地域に注目し、それらを深く考察させる問題も増えていますね。
これらは「総合問題」「縦串(たてぐし)問題」と呼ばれ、暗記学習では対応できない難易度の高い問題として、主に麻布中学校、桜蔭中学校・女子学院中学校・慶應義塾普通部・中等部などの難関校でよく選ばれています。

例えば近年の麻布中学校では、以下のような出題がありました。

2026年/全体のテーマ:日本の林業、木材

温暖化・花粉症問題から植林の歴史、国産材の課題まで

2025年/全体のテーマ:文字の歴史と情報の伝達

近年の「デジタル化」進展の話題から文字の誕生や公文書を知る権利、進歩が生んでしまうバリアフリー問題まで

2024年/全体のテーマ:教育の変還

現代の不登校問題や教育格差から「なぜ君はいま受験をしているのか」まで

皆さんの志望校・併願校ではどのように時事問題が扱われているか、そのボリュームや出題スタイルについてはぜひ夏のうちにチェックしてみてくださいね。

夏の終わりは重大ニュースを振り返るベストタイミング

作問の都合上、出題される時事ネタは毎年、前年の9月頃までのニュースがほとんどのため、秋の終わり~入試直前のニュースは基本的に扱われません。

ですから夏、特に夏休み終盤は、時事問題の本格的な対策を行う準備段階として、それまでの重大ニュースを振り返っておくベストタイミング!

2026年は8月現在まででも入試で狙われそうな重大ニュースがたくさんありました。
全く知らない・分からない話題がないよう、今のうちに一通り確認しておくのがおすすめです。

2026年夏までの、気になる話題は?

いくつか具体的に挙げてみましょう。

国内政治・社会

・衆議院議員総選挙の実施と「一票の格差」
・全国で急がれる「水道・インフラ」の耐震化
・日本の出生数が過去最少を更新・「少子化対策関連法」
・マイナンバーカードと健康保険証の一体化
・外国人住民数増加と地域社会
・年収の壁の見直しと働き方の多様化

国内経済・産業・科学

・北海道や九州で加速する「次世代半導体」の国内工場稼働
・物価上昇(インフレ)と為替(円高・円安)変動
・生成AIの急速な普及、学校や社会でのルール作り(フェイクニュース・著作権問題)
・食料自給率低迷、コメ・農作物の価格高騰

国際情勢・世界

・アメリカ大統領選挙の実施と新政権発足
(議院内閣制と大統領制、「アメリカ第一主義」)
・緊迫が続く中東情勢と日本のエネルギー(原油)依存問題
・G7サミット(主要国首脳会議)開催と国際連携
・ウクライナ情勢長期化と世界の食料・資源価格

歴史の周年(2027年に節目を迎える出来事)

・80周年/日本国憲法の施行(1947)
・160周年/大政奉還(1867年)
・90周年/日中戦争開始(1937年)
・60周年/公害対策基本法制定(1967年)

まだまだ数えきれないほど大きな話題・ニュースがあった2026年前半ですが、特に日本国憲法施行80周年や、出生数の低下(過去最少)、江戸時代の終わりである大政奉還から160周年、次世代半導体の工場稼働などの話題は、2027年入試で必ずと言って良いほど、多くの学校で出題されると思われます。

それに絡めて狙われやすい憲法の三大原則や成り立ち、現在問題視されている点や、大日本帝国憲法との違い、人口ピラミッドの形の推移、高齢化問題、幕末から現在までの歴史の動き、北海道の歴史や地理・産業、九州の「シリコンアイランド」の歴史なども、これを機にぜひ見直しておきましょう。

そして、先日(7月28日)発生した熊本地震を受け、災害に関する課題や、火山の噴火や津波被害も懸念されている南海トラフ地震について問われることも予想されます。

海や川の位置や地形などの地理的な知識、(海岸線の長さと津波被害の大きさの関連性など)データの読み取り・分析力が求められるケースも考えられるので、しっかり準備しておきたいところですね。

また女子校では(二次性徴は女子の方がやや早く訪れるという理由もあり)性別に関するテーマが扱われやすいため、女子校志望の皆さんは、2026年3月の(国際女性デーに合わせてイプソスが実施した)世界29カ国における意識調査の結果、日本では「自国の男女平等が十分に進んでいる」と答えた割合が世界最下位(28%)であったニュースなども振り返っておくと良いでしょう。
(もちろん女子校だけでなく、姓に対する多様な考え方に関する出題は近年多くの中学校で出題されています。)

色々なニュースに触れ、自分なりの意見を持とう!

問題をあれこれ解くのは秋に大手塾出版の問題集が出揃ってからで構いません。
夏の終わりはひとまずこれらのニュースについて「よく知っておく」ことが大切です。

記事を読んだり様々な意見をチェックしたりするのはもちろん、できればその際ニュースに関連する歴史や地理、公民の知識も合わせて確認し、結び付けておくと、さらに理解が深まります。

そうすると自分なりの考えや意見も出てくると思うので、それらを書き出してみたり、機会があればお家の方や家庭教師、塾の社会科の先生などと話してみたりしましょう。

これらの作業は手間がかかり効果も見えにくいですが、時事問題対策の下準備としては非常に有効であり、読解力や表現力・記述力を磨く国語の鍛錬にも直結します。

なにより社会の問題を深く知り自分なりの意見を持つことは、中学受験生の皆さん自身を一回り大人にし、大きな自信を与えてくれるでしょう。

ぜひ夏休みの最後に時事問題対策の準備にトライして、一回り大人になったあなたで9月を迎えてくださいね。

       

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