【中学受験】夏休み終盤は、時事問題の準備に取り組もう!

西村則康近影

西村則康 名門指導会代表

40年以上、難関中学・高校受験指導一筋のカリスマ家庭教師。
「なぜ」「だからどうなる」という思考の本質に最短で入り込む授業を実践している。受験を通じて親子の絆を強くするためのコミュニケーションをアドバイス、コーチング手法も取り入れ、親子が心底やる気になる付加価値の高い指導を行う。

目次

前年〜これまでに起きた主要なニュースを振り返っておく
2026年入試で出されるのは今年の9月まで
今は「何が起こっているか」を知っておくことが大切

夏休みもいよいよ終盤ですね。

さて、中学受験の社会科において、今や定番である時事問題。

近年は筑駒、開成、渋渋などをはじめ多くの学校でますますその比重が大きくなっており、ひと昔前のようにオマケ問題的に扱う学校の方が少ないと言っても過言ではありません。

また、2019年度麻布中学校の社会科で全問を通して“東京オリンピック”をテーマにした内容が扱われたように、大問一つ~ニつ丸ごと時事問題であったり、全問を通してひとつの時事テーマをからめて考えさせたりするスタイルもよく見かけるようになりました。

それぞれの学校が扱う時事問題のテーマやその比重には、各学校が今社会で起こっているどんな問題に注目しており、何を大切に考えているか、どんな素質を持つ生徒を招き入れたいと考えているかが如実に表れています。

中には対策の仕方が分からないと不安に思っている人も多いようですが、ぜひ夏休みのうちに気になっている学校の過去問をチェックして、その比重や、扱うテーマの傾向などを確かめてみてくださいね。

前年〜これまでに起きた主要なニュースを振り返っておく

過去の出題傾向から時事問題対策が必須であると思われる場合は、基本的な対策として、まず、前年〜これまでに起きた主要なニュースを振り返ってみましょう。

何が起きたか(起きているか)をよく理解し、分からない言葉や引っかかることがあれば調べておきます。
 

そして、それが起きた背景や、それがもたらす影響についてもよく調べ、考えてみてください。

お家の人に意見や感想を聞いてみるのも理解を深めるのに役立ちますよ。

できることなら、内容を簡単にまとめた上で、そこから得た考察や自分なりの考え、解決策も一緒に書いておくと、頭の整理になるうえ、記述問題の練習にもなるのでおすすめです。

毎日やるのは難しくても、週に一度など、タイミングを決めて続けてみることで、ニュースを確認する習慣や、考える癖が育っていきますよ。

2026年入試で出されるのは今年の9月まで

作問の都合上、出題される時事ネタは毎年、前年の9月頃までのニュースがほとんどで、秋の終わり~入試直前のニュースは基本的に扱われません。

ですから、夏休み後半は本格的な時事問題対策を行う準備段階として、それまでの重大ニュースを振り返るのに最適なタイミングなのです。

今年は現時点までだけでも重要なニュースがたくさんあったので、全く知らない・分からない話題がないように、ぜひ今のうちに一通り確認しておいてくださいね。

特に、

・大阪、関西万博、夢洲
・国連設立80年
・阪神淡路大震災から30年
・昭和100年
・2026年冬季五輪、パラ大会
・南海トラフ地震
・超高齢社会、団塊の世代、後期高齢者
・社会保障制度
・EUの生成AI規制法
・最低賃金
・備蓄米、減反、令和の米騒動
・合計特殊出生率、出生数
・九州豪雨
・冤罪
・東京都議選
・SDGs
・ジェンダー、LGBTQ+、東京プライド
・北大西洋条約機構(NATO)
・種子島宇宙センター、みちびき6号
・第二次トランプ政権
・米ロサンゼルス山火事
・イスラエルとイランが交戦、原油価格、核開発
・ガザ

辺りのキーワードは中学受験の歴史や地理、公民にからめて出題しやすい話題なので要チェックです。

※2025年は昭和元年(1926年)から100年目であり、もし昭和が続いていれば昭和100年を迎える年であることから「昭和100年」とも呼ばれます。
昭和時代の重大ニュースもよく確認しておきましょう。

※南海トラフ地震に関しては、火山の噴火や津波被害も懸念されているため、海や川の位置や地形などの地理的な知識、(海岸線の長さと津波被害の大きさの関連性など)データの読み取り・分析力が求められることも予想されます。

また、二次性徴が男子よりやや早く訪れるという理由もあり、特に女子校では性別に関するテーマが扱われやすい傾向があります。

女子校志望の皆さんは、近年問題になっているトランスジェンダー選手のスポーツ参加を巡る議論、選択的夫婦別姓制度の導入を巡る議論、女性の社会進出に関するニュースなどについても、よく振り返っておくと良いでしょう。

今は「何が起こっているか」を知っておくことが大切

問題をあれこれ解くのは、秋になって大手塾出版の問題集が出揃ってからで構いません。

今はこれらのニュースについて、とにかくよく知っておくことが大切です。

記事を読んでよく内容を理解し、様々な意見をチェックするのはもちろん、関連する歴史や地理、公民の知識なども合わせて確かめておくことでさらに理解が深まります。

前述の通り、自分なりの考えや意見、解決策を書き出したり、お家の方や家庭教師、塾の社会科の先生とそれらについて話したりしておくことができるといっそう効果的ですよ。

これらの作業は手間がかかり効果も見えにくいですが、時事問題対策の下準備としては非常に有効で、読解力や表現力・記述力を磨く国語の鍛錬にも直結します。

そしてなにより、社会をより深く知り、自分なりの明確な意見を持つことは、あなた自身を一回り成長させ、大きな自信を与えてくれるでしょう。

ぜひ8月後半は時事問題対策の準備に取り組み、夏前とは一味違うあなたで新学期を迎えてくださいね。

       

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