【中学受験】夏までの2ヶ月、算数に力を入れよう

西村則康近影

西村則康 名門指導会代表

40年以上、難関中学・高校受験指導一筋のカリスマ家庭教師。
「なぜ」「だからどうなる」という思考の本質に最短で入り込む授業を実践している。受験を通じて親子の絆を強くするためのコミュニケーションをアドバイス、コーチング手法も取り入れ、親子が心底やる気になる付加価値の高い指導を行う。

目次

塾の算数が本格的になってくる?
算数が「積み上げの科目」と言われる理由
復習の方法
市販のテキストを使う際の注意点

ゴールデンウィークも終わり、すっかり初夏のような気候になってきました。

塾の算数が本格的になってくる

徐々に塾での学習内容も本格的になってきますね。

5年生は、遅くとも夏には算数の重要単元である「割合」を学習します。
関連する「比」と並んで、非常に重要な単元です。

割合や比の学習がなぜ重要かというと、他の様々な分野に割合や比の考え方を応用して学習が進んでいくからです。

例えば、「AはBの1.5倍」と言われると、これまでは「A=B×1.5」と式で表したり、線分図などを使って量のイメージを表したりしていましたね。

Bが24であれば、Aは24×1.5=36となります。

比を使いこなせるようになれば、

A:B=3:2

と表せますから、

②=24 だから
①=12
③=36

と、整数の世界の処理で片付けられます。

速さなどの文章題や図形の問題まで、以降あらゆる分野で割合や比の考え方を使い、算数の問題を早く、正確に、楽に解いていけるわけですね。

このように便利な割合と比だからこそ、しっかり使いこなせるようになっていないとどんどん差が広がっていってしまうのです。

算数が「積み上げの科目」と言われる理由

割合や比を使いこなそうとするとき、その前提として倍数、約数の感覚がしっかりついていて、同時に小数、分数の計算が自由に使えるようになっている必要があります。

このように、算数や数学はあらゆることが他のあらゆる単元の内容に関連するため「積み上げの科目」と言われるのです。

つまり現在お子さんがとの学年でも、今学習していることが、この先のあらゆることに関連するのだと意識しておく必要がありますね。

とりあえず夏までに、気になる単元や「消化不良」という認識がある分野があるなら、少しずつ普段の学習の中に取り入れておきたいですね。

復習の方法

復習の方法として、名門指導会の算数科主任、高野健一先生から、いい方法を教えてもらいました。

サピックスのお子さんの場合、やはり基礎トレが重要で、中でも「!」のついている問題を重要視するとよいとのこと。

基礎トレに出てくる問題は、基本的には過去に学習した分野の問題なのですが、その中でも「!」のついている問題は「基礎トレに初めて出てきた問題」なのです。
つまり、「毎日取り組んでいる問題の類題」ではなく、「初見の問題」として「1から考える」復習問題として解けるのがいいのです。

四谷大塚や早稲田アカデミーなどの「予習シリーズ」を使用する塾にお通いなら、4週の内容をおさらいする「総合」を大切にしましょう。
4回分の内容になりますから、解き方を覚えて当てはめる学習ではなく、考えて解くという作業がしっかりできるのがポイントです。

市販のテキストを使う際の注意点

市販のテキストを使うという方法もあります。

市販のテキストを使うときのポイントですが、解説が多くわかりやすいものを選ぶことです。

塾のテキストは「先生が解説する」ということが前提になっており、算数が苦手なお子さんが解説を読んでも「書かれている前段階のことを説明してほしいのに…」という内容になっていることがあります。

この部分を補いないようになっているか、しっかりと書店で確認することをおすすめします。

解説が多く詳しい問題集としては、中学受験情報局で主任相談員としてご一緒している前田真宏先生の「中学受験 すらすら解ける魔法ワザ」シリーズのほか、「プラスワン問題集」「塾技100」などがあります。

夏までの2カ月、ぜひ算数に力を入れてみてください。

       

受験相談・体験授業お申込み

必須の項目は必ず入力してください。
ご相談内容をより詳しく書いていただければより的確な回答をお渡しできます。

申込をする

コメントを残す

*