目次
お通いの塾の夏期講習の期間、日数などを確認する
4・5年生の注意点は
6年生の注意点は
夏休みがまで、あと1ヶ月と少し。
お通いの塾や学年によって違いますが、夏はふだんと学習の進度が全く変わります。
例えば サピックスは、夏期講習はこれまでの復習内容ではなく、どんどん進んでいくカリキュラムになっています。
お通いの塾の夏期講習がどのようなスタイルなのかを、ぜひ確認しておいてください。
お通いの塾の夏期講習の期間、日数などを確認する
サピックス
サピックスの夏期講習の期間は、4年生で14日間、5年生で20日間 、6年生で18日間となっており、他塾に比べると、実は日数は多くありません。
ただし上記のように、これまでの復習をするわけではなく、夏休みも含めて1年間のカリキュラムがひと続きとなっているので、夏休みもどんどん新しい単元に進んでいきます。
そのためめまぐるしく、毎日ただただ課題をこなすだけ、となりがちです。
特に 夏休みの前までに苦手単元を多く残してしまっている場合、夏休みにそれを解決するということが難しく、どんどん苦手が積み重なっていく可能性があります。
四谷大塚
四谷大塚や早稲田アカデミーは予習と復習の折衷型となっており、日数が多く、拘束時間も長いのが特徴です。
四谷大塚では 4年生から6年生まで、夏期講習は16日間とテストが2日間、そして 8月の中旬から後半にかけて「8月特訓」という名前の授業があり、これも実質必須とされています。
夏休みを 前半と後半に分けて、夏期講習を2回繰り返すような構成になっており、お子さんへの疲労感はかなり大きいと思います。
内容的には復習と予習が半々ぐらいになっているので、特にどの単元がこれまでの復習でどれが新出単元なのかを把握しておく必要があります。
早稲田アカデミー
早稲田アカデミーの夏期講習は小4・小5がいずれも18日間、これに3泊4日の合宿が、こちらも「必須」のような扱いで加わります。
私は、合宿や「夏期特別◯◯」といった特訓講座については、慎重に受講を検討すればいいと思っています。
夏期講習会の算数や理科は、既習単元と新出単元の割合が半々といった感じです。
四谷大塚同様、既習単元と新出単元を把握しておくようにしましょう。
5年生の社会のみ、地理の総復習と歴史への導入までが夏期講習の内容となっています。
早稲アカの6年生は 夏期講習が24日間、これとは別に「夏期集中特訓」と呼ばれる講座が5日間あります。
日能研
唯一、夏期講習が純粋な復習のみの内容になっているのが、日能研です。
これまでの学習範囲で積み残しと感じているところや苦手単元などを、夏期講習で補いたい、と考えているなら、日能研のカリキュラムが最も適していると考えられます。
ただし夏休みが純粋な「足踏み」になっているということは、他塾に比べてカリキュラム 進路が遅いということでもあります。
浜学園
浜学園の夏期講習も純粋な復習内容となるのですが、夏休みの間も夏期講習とは別に平常の「マスター講座」と呼ばれる講座が行われ、どんどん新しい単元も習っていくというのが特徴になっています。
2種類のカリキュラムが並行して進むため、お子さんの負担はかなり大きくなると考えましょう。
夏期講習の宿題も出ますから、ふだんのマスター講座の宿題演習をどのように回していくか、しっかり考えておかないと破綻する恐れがあります。
4・5年生の注意点は
4年生、5年生については、サピックスを除いて夏期講習にこれまでの復習内容が含まれます。
四谷大塚と早稲田アカデミーにお通いのお子さんは、まず夏期講習のカリキュラムの中で、自分が苦手としている、あるいは 補強しておきたい単元がどれだけ含まれているかチェックしておくことが大切です。
講習に含まれていない単元は、手つかずになってしまわないように、自分で夏までに何とかしておくのが望ましいでしょう。
また夏期講習に含まれる単元についても、夏期講習だけで全てを解決しようとするのではなく、ある程度「予習」してから夏期講習に臨むことで、夏期講習の授業の理解を深めることができるでしょう。
サピックスは夏期講習で復習内容がほとんど扱われないので、より上記のような事前の準備が大切ですね。
このような準備を、今、6月中旬から夏休み前までにしっかり行っておくことが、夏を充実させる第一歩です。
2月からこれまでの月例テストや公開テストの結果をあらためて見直し、手薄になっている単元や理解の浅い単元が何かを把握することから始めてください。
上記の単元を、これからひと月の間にある程度押さえた状態で夏に臨むことを目指しましょう。
また4年生に関しては、「明らかに1学期の学習内容について理解できていない部分が多い」「宿題がぜんぜん回らずアップアップだった」というようなケースなら、思い切って夏期講習を受けずにおうちでしっかり復習する、という選択肢も持っておいていいと思います。
(その場合は計画的にキャッチアップできるか、専門家に相談するほうがいいでしょう。)
6年生の注意点は
6年生は各塾とも、夏期講習の授業から本格的な「演習型授業」になります。
これまでは、先生がまず考え方や解き方を教えてくれて、それを理解、習得できたかどうかを類題を解いて試す、という授業スタイルでした。
しかし今後は、まず生徒たちが問題を解き、 それを先生が解説することで理解を深めさせていく、という「反転授業 」のようなスタイルになります。
基礎的な解法がしっかり身についており、ある程度問題が自分で解けるようになっているお子さんにとっては、非常に 無駄がない授業スタイルです。
しかし基礎に不安要素が多いケースや、知識に不足が多い お子さんの場合、いきなり問題を演習させられても、解けるものが少ないため、非常に 非効率なスタイルとなります。
たとえば 理科や社会で知識が不足していてそもそも問題が解けない、という ケースだと、授業の前半の演習の時間が無駄になってしまいます。
このようなことを防ぐため、特に6年生は基本的な用語や知識の拡充を夏までにしておくこと、算数の解法や公式の知識などをしっかりつけておくこと、国語では 文の種類ごとの読解法を理解し、実際に問題を解く時に使えているかをチェックしておくことなどが大切になります。
まだ今は6月、 お子さんは「なんとなくまだ夏は遠い」と感じているケースが多いですが、 ここから1ヶ月の過ごし方で夏の充実度が変わってきます。
ぜひ、周到に準備を行って夏に備えましょう。