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リビング学習のポイント(高学年の皆さん)
リビング学習は絶対ではない
立冬を過ぎ、少しずつ冬の気配を感じる頃になりましたね。
今年は一足飛びに寒くなってしまったので、衣替えもまだ不十分、という人も多いのではないでしょうか。
巷ではインフルエンザ感染者数が注意報レベルを超え、例年より早い流行が報じられています。
中学受験生の皆さんは通塾などでどうしても外出が多くなりますから、こまめな手洗いなどの感染対策をいっそう徹底していきましょう。
さて、普段は周りの頑張りが励みにもなる図書館や自習スペースですが、咳やくしゃみをしている人が多いこの時期にはこれらを避け、なるべくお家で勉強することも一つの感染対策です。
そこで今回は、以前からおすすめしているリビング学習のポイントについて、特に高学年の皆さんに向けてお伝えしようと思います。
リビング学習のポイント(高学年の皆さん)
①机や椅子の高さ
まず大切なのは、机や椅子の高さが合っているかどうかです。
塾や学校の机と同じく、リビング学習でも、机や椅子の高さが自分に合っていることが、集中力を維持する大事なポイントです。
足が床につかずブラブラしてしまう、机が低過ぎて前屈みになってしまうなど、無理な体勢で学習に取り組んでいると学習の効率が下がってしまううえ、姿勢が悪くなったり、疲れやすくなったりしてしまうので気をつけましょう。
また、正しい姿勢は呼吸がしやすいので、不安やイライラが起こりにくくなるメリットもありますよ。
②照明
次に大切なのが、照明です。
ひと昔前からタスクアンビエントといって必要な所だけを強く照らし、周囲を控えめにすることで落ち着き感・没入感を演出する照明作りを好まれる家庭も増えていますが、これは子どもの学習には適していません。
細かい文字を読んだり書いたりする作業に不向きなのはもちろん、リラックスできる空間でありすぎると勉強に集中しにくく、眠たくもなりやすいので気をつけましょう。
逆におすすめなのは、部屋全体を明るくすることや、昼光色の照明を利用することです。
今ではボタン1つで様々な色に変えられるLED照明もありますから、勉強、食事、リラックスタイムと、用途に合わせて色を変えてもいいですね。
③空間に変化を取り込む
長時間、勉強に集中できるのは良いことですが、気分転換も必要です。
リビングの空気を入れ替えたり、温度を変えてみたりと少し変化をつけるだけでも気分転換になります。
変化がない空間に長い時間いると、身体感覚が育ちにくくなるデメリットもあり、精神的な疲れ方も変わってきます。
時には窓を開けて外気や風を感じたり、空気を入れ替えたりしましょう。
学習スペースのそばに水槽を置いて生き物を飼うことも、情操教育の面でも、生物の体のしくみや生活を知れるという面でもとても良いと思います。
気分転換に窓の外や水槽を眺めたり、散歩に出かけたりすることで、理科の学びにつながる発見や、命について考える機会もたくさん得られるはずです。
④兄弟のケア
低学年や未就学の弟や妹がいて、すぐにちょっかいを出してしまったり、大騒ぎをして集中できないケースもあると思います。
そういう場合、学習している間はお家の方に弟や妹のお世話をしてもらったり、同じ空間にいるのは仕方がないとしても、物理的に邪魔ができないような小さなスペースを作ってもらったりできると良いですね。
弟や妹が小学校3.4年生などの場合は、同じタイミングでドリルや宿題をやったり、読書をしたりするのも一つの方法です。
⑤机はできればガラス製を避ける
ガラス製の机は鉛筆の音が響き過ぎてしまうため、できることならば木製のテーブルを使用しましょう。
木の素材など温もりを感じるデザインのなかで学習しているお子さんは安心感があるためか理解が早かったり、鉛筆の音が気にならないために集中力も続きやすかったりする場合があります。
リビング学習は絶対ではない
主に高学年の皆さんに向けたリビング学習のポイントをお伝えしてきましたが、これまで自分の部屋でも効率良く、集中して学習を進めてこられたという人は、必ずしもリビングで学習する必要はありません。
特に6年生の夏頃からは、実践演習が増え、毎日過去問を解くようになるため、基本的には自分の部屋での学習でも構いません。
過去問は正確に時間を測って解かなくてはいけませんし、親子共々ピリピリしやすい時期なので、ちょっとしたことでトラブルが起こりやすいリビングは避けておきたいというご家庭もあるでしょう。
過去問や学習は自室で、採点や解き直しはリビングで、などと使い分けるのも良いと思います。
いずれにせよ、皆さんそれぞれのニーズに合わせた学習環境を整えておくことは、効率的な学習をするためには非常に有効な手段です。
ぜひ、本格的なインフルエンザの流行や自宅学習時間の増える冬休みを迎える前に、取り組んでみてくださいね。
中学受験生の皆さんが、心も身体も健やかに日々の学習に臨めるよう願っています。














